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不良をゼロにするのは簡単だ

2015 年 5 月 9 日 コメントはありません

品質管理の仕事は不良を減らすこと?不良品がゼロになればいい? おっと、今は不良品と呼ばずに不適合品と呼ぶんだっけ。
さて、不良率を0%にするのは実は簡単だ。何でもかんでも良品ってことにしてしまえば不良品は無くなる。
何が不良品か、なんて法律で決められてることは少ない。ほとんどは生産者や購入者、エンドユーザーが不良を勝手に定義している。
不良の定義を変えればいいだけってわけ。

そもそも製品の品質の何がダメで何がイイなんて品質管理の教本にも書いていない。
書かれているのは日本の品質管理の先生だったデミング博士の統計だ。統計的管理手法とそのための数学。これが日本の品質管理の基礎である。
戦後日本人がデミング博士から学んだこの手法は多分さほど進化していない。画期的な新しい知見は未だ出ていないと思う。

日本の品質マンセー的なテレビ番組が増えてるけど、日本の品質管理ってのはアメリカのデミング博士の功績だ。
大量生産時代には統計的管理が糞真面目な日本人にマッチしていたんだろう、QCサークルとかある意味凄い。デミング博士も驚いたことだろう。
空気読めない面倒臭がりな私には耐えられない活動かも。

話が逸れたが、真面目な日本人がデミング博士の統計的管理手法を手にして、高い品質の製品を大量生産して世界を席巻した。
それが戦後の日本だった。

しかし今やそんな時代は終わった。
世の中の多くの製品が中国や東南アジアなしでは作れない時代になった。
今の日本では、iPhoneもユニクロの服も作れないだろう。人的にも、設備の規模的にも難しい。
縫製なんて中国人の方が技術は上だと思う。日本でミシン工なんてもう絶滅危惧種だ。中国には若くて経験も豊富なミシン工がそれこそゴマンといる。
大量生産できる製品なら規模的に大きい方が有利である。
また、安く作る、というのも一種の技術だ。
中国に安く作る特殊な技術があるわけではないが、安い賃金を武器にされては、日本が敵うわけもない。

日本の製品は安くて品質が優れていたからこそ世界を席巻できたのだ。
価格で負け、品質でも差を出しにくければ勝てるわけもない。
そうこうしているうちに日本は多品種小ロットの製品ばかりになった。
「市場調査したのですが、黒、白、赤、ピンク、青、黄色、緑、オレンジ、グレーの、それぞれ大、中、小の製品を消費者は欲しがっているようです」「やはり日本人の消費者は多様だ。お客様の声に応えなければ!」かくして市場には多くの商品が溢れかえった
それはしばらくうまくいってるかのように見えた。製造現場ではベルトコンベアのラインを捨て、セル生産方式など新しい生産手法も生まれた。
しかし、今や日本人の半数以上が使っているのが皮肉にも超大量生産されたiPhoneである
日本はマーケティングでも負けたのだ。

アップルがなぜ高収益なのかについてはここが非常に詳しい。

昨今は、自分で図面を書いたモノが実際にどのように造られているのか知らない技術者も少なくない。設計業務がシステム化したことで、設計者はデータのやり取りだけで済ませ、現場には出向かなくなった。だが、製造現場のことを知らずして、固定費マネジメントなどできるわけがない。自分の書いた図面の工程フローを書けなければ、固定費マネジメントは不可能である。そんな技術者は、「ボスの位置をどれぐらい変えたら、汎用治具で組み立てられなくなるのか」「形状をどれぐらい複雑にしたら、500tプレス機が使えなくなって、800tプレス機になってしまうのか」といったことを想像できないだろう。

Apple社は、サプライヤーの工場を必ず徹底的に調査・観察する。どのような作業でどのような制約があるのか徹底的に洗い出す。それは、トヨタ自動車がTPS(Toyota Production System)指導と称してティア1の工程を丸裸にする手法と非常によく似ている。そして、Apple社の技術者は工程のことを熟知した上で、製品を設計するのだ。そのために、工場にある設備/治工具のラインアップや、それぞれの加工範囲(Min-Max)などをリストにして、設計者と工場が共有できるようになっている。日本の技術者は、工場や工程にそこまで興味を持っているだろうか。実は、1970~1980年代の日本の技術者は、今のApple社の技術者とそっくりのやり方をしていた。

つまり開発力でも日本は負けている。
製品の設計者が製品がどうやって作られるのか知らないのだ。
IKEAだって開発者はまずコンテナサイズから製品のノックダウンのサイズを逆算して設計すると聞く。

IKEA商品が安くて高品質なのはデザイン設計・商品制作・流通まで一貫しているからです。
先に、購入価格を決めて、その範囲内で最高の品質を作るように、デザイナーに発注します。
デザイナーは品質や機能性だけではなく流通に使用するコンテナの規格から逆算してどのサイズになるのが最も流通コストが安くなるのかまで計算しながらデザインを決定しているようです。

さて、現代日本のモノづくりを見るとかなり悲観的にならざるを得ないのだが、それでも日本が僅かながら他に勝る所があるはずだ。
例えば柔軟性はどうか。あれだけの地震が起きて、原発はトンデモないことになっているのに、東電の社長を殺害することもなく、みんな起きたことを忘れてしまった。何という柔軟性だろう。
頭の固い奴は多いが、案外に卵みたいなもので殻を破れば軟らかいのではないか。
そこに期待したい。

話を戻そう。
不良品をゼロにするのは簡単だが、そんなことは許されないだろう。
不良品をゼロにできないところで如何に致命的な不良を出さないかが品質管理の実務かなあと思っている。
品質なんて品質管理だけの仕事ではない。恐らく全社的なものだろう。
仮に開発者が歩留まりが悪くなるような設計をしてしまえば不良の発生、混入、流出を招いてしまう。

三現主義です。現場、現物、現実。
皆さん、現場に行きましょう。

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広東語カラオケ

2015 年 5 月 5 日 コメントはありません

中国の接待と言えばカラオケが有名で、特に広東省では性接待が伴っていたが、最近は下火らしい。
中央の意向で強い取締令が出たと聞いている。

ちなみに中国で買春で捕まると、パスポートに「恥」というスタンプが押されるという噂がある。

そんな中でも中国語の歌が歌えればそれなりに盛り上がるし、広東語の歌が歌えればさらに驚かれるかも知れない。
特に日本でも一時活動していたBEYONDは中国でもいまだに人気があり、特にオッサン世代には評価が高い。
私も中国でカラオケに行けば必ずBEYONDを歌う。
今回は皆さんがBEYONDを歌えるようになるために、発音(ほぼ近いはず)を書いた歌詞を書きます。とりあえず全3曲です。
ぜひご参考にされて下さい。

Enjoy!

香港で銀行口座開いてみた記録(2015年4月最新版)

2015 年 4 月 27 日 コメントはありません

久しぶりに香港に行ったので、香港の銀行で口座を開いてみることに。

ここを参考に、HSBCオーシャンセンター支店へ乗り込み、パスポートと国際運転免許証、名刺などを提示し、「近々会社を設立する予定があるのでまずは個人口座を開きたい」などと口座開設の目的を熱く説明。
ところが担当の若いにいちゃんは「そんな理由ではダメだ。何か必要と認められる理由がない限り口座開設はできない」の一点張り。
粘るも「会社設立時」「香港で不動産などを購入時」「香港の労働ビザ取得時」などの正規かつ明確な理由が必要とのこと。もちろんそれぞれ証拠の書類がいるのは言うまでもない。
聞けば「今年から外国人の口座開設を厳しくしている」とのこと。これは香港の政策と言うよりも、どうやらHSBCのポリシーの変更の様子。
時間がもったいないので早々に見切りをつけた。
ネットの情報だとオーシャンセンター支店は日本人慣れしていて口座開設しやすいとのことだったが、本当にポリシーが変わったのか。
やっぱり鵜呑みにはできないね。私のような貧乏人だとVIPの紹介がないと難しいのかも知れない・・
もしかすると、大陸の中国人が香港へ簡単に来られるようになって、口座を開く人が激増しているのかも知れない。そのための制限?

ところで実は私、以前香港のHSBCに口座を開いたことがある。
それはもう10年以上も前だし、パスポート番号も違うので今回断られた原因ではないと思う。口座の中にも何も残っておらず、恐らく消滅したに違いない。
現に、担当者は端末で私の情報を検索していたが「以前に口座を開設した記録はない」と言っていた。
当時は口座開設も簡単だった(パスポートを持って旺角の支店に行ったのを覚えている)のに、HSBCも随分お高く止まるようになったもんだねえ。確かに当時は大陸の中国人がおいそれと香港に来ることはできなかった。
そういやキャセイ航空もそうだけど、香港って何かにつけてお高く止まって気取ってる印象があるね。
確かにどちらも一流なんだろうけど、そんなの所詮は香港などの一部だけの話。一般日本人からしたら知名度は低い。まあいいや。

HSBCがダメならハンセンか? いやハンセンはHSBCの子会社だったはず・・うーん・・
すると、HSBCオーシャンセンター支店の下の階に、たまたまCitibankのATMがあった。そう言えば、Citiだって一流だ。
ということで今度はCitibankに乗り込むことに。行ったのは、普通のどこにでもあるような支店。後で調べるとIPBという外国人向けのセンターもあるようだ。

今度はあっさりうまくいき、パスポートと国際運転免許証があればOKだった。ちなみに余計だったかも知れないが名刺も出した。
口座は香港ドルの普通預金口座、小切手(当座?)口座、マルチカレンシー口座の開設が同時にできた。
口座開設後は別の支店で外貨による外貨の直接入金もできた。口座に香港ドルに換算して1万香港ドル以上ないと口座維持手数料がかかるらしいからね。
Citibankに通帳はないようだが、口座開設と同時にリマインダーカードという口座番号を書いたカードをくれるので、それとパスポートを窓口で提示すれば自分の口座に入金することができるのだ。
口座開設時に一点だけ注意として強調されたのは「自分の口座の金を他の口座へ振り込むと口座が凍結されるぞ」ということ。もちろんATMで引き出したりする分には問題ないらしいからいいけど。
なお、キャッシュカードと小切手帳は帰国後DHLと郵便でそれぞれ送られてきた。

ということで、香港の口座を久しぶりに開設してみました。

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Adobe Creative Cloudのアプリとストレージを使ってみた

2015 年 4 月 26 日 コメントはありません

最近になって、Adobeもスマホに力を入れているようで、色々と魅力的なアプリをリリースしている。
例えば、Adobe Illustrator DrawAdobe Shape CCなどは使ってみたい!!と思った。
Flashがジョブスにディスられ、一時はどうなるかと思っていたが、がんばっているようだ。

これらのアプリは無料だが、Adobe IDに登録しないと使えない仕組みになっている(アプリを立ち上げるとログインを求められる)。
恐らくこれらのアプリで釣ったユーザーを囲い込もうと考えているのだろう。
Adobe IDは無料だし、これらのアプリで使用するストレージも2GBまで無料で使えるらしいので早速試してみた。

結果・・
Drawはまあ使えた。iPhone上で描いた画像がPNG形式でAdobeのクラウドストレージ上に保存され、ダウンロードができるのでパソコンに簡単に取り込める。
問題はShapeだった。同じようにクラウドストレージに取り込めるのだが、形式はSVGにも関わらず、ライブラリというのにしか保存されず、パソコンにダウンロードできない。
どうやら、Adobe Creative Cloudのソフト上でしか読み込めない仕様のようだ。
Adobe CCは月額制でAdobeの製品が使い放題になる。しかし、長期間使う場合、以前のパッケージソフトに比べて当然割高..

私の使っているかなり古いバージョンのIllustratorでもShapeで読み込んだSVGが使えるのでは・・と期待していたが、そうは問屋が卸さなかったみたいね。
正直言って、Adobeのソフトはそこまで使いこなせてないので、古いバージョンでも十分なんだよね。CCを使うメリットが見つからない。

ちなみに、DrawやShapeは初回ログインにネット接続は必須だが、その後はオフラインでも使用可能なようだ。もちろんオフライン状態でデータを作ってもクラウドに反映はされないけど。

うーん、他のアプリ探すかなあ。
創作はスマホでもいいけど、制作はやっぱりパソコンだな。

PSEに闇を見た

2015 年 4 月 25 日 コメントはありません

電気用品安全法、即ちPSEについて調べていて、メーカーさんよりPSEの適合性同等証明書ってのを見せてもらったんですが、そこには認証機関であるJETの理事長のサインがあったんです。薦田って人。
んで、Wikipedia例のPSEの問題を見ていたら、当時官僚で処分された人も薦田

・・いわゆる天下りって奴でしょうかねえ。
自分たちで法律を作り、その法律に基づいて検査する機関のトップに就任。認証でタンマリとお金儲けできる、と。
しかもこの方、原子力安全・保安院長だったそうで、福島原発事故にもご縁がある様子
闇ですなあ。

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