「お金の教育」よりも強力な武器 ——橘玲著『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』
現代社会では、お金に関する知識やスキルがますます重要になっています。しかし、単にお金の稼ぎ方や貯め方を教えるだけでは、子どもたちが幸せに生きるための十分な準備にはなりません。橘玲さんの著書『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの? ——人生という「リアルなゲーム」の攻略法』は、お金の教育を超えた、より深い洞察を提供しています。
現代社会の「地面師たち」
橘玲さんは、現代社会を「地面師たち」が溢れる世界と表現しています。これは、詐欺や不正が横行し、他人を簡単に信用できない社会を指しています。昔のように村全体で助け合う時代は終わり、個人が自立して生きる必要性が高まっています。このような社会では、合理的に考え、自分の利益を最大化することが求められます。
しかし、橘さんが強調するのは、最大化すべきはお金ではなく「幸福度」であるということです。お金は幸福を追求するための道具に過ぎず、時間や人的資本も重要な資源です。この視点は、従来の「金融教育」とは大きく異なります。
「金融教育」の限界
近年、学校での「金融教育」が注目されていますが、その実態は金融商品を勧める教育に過ぎないことが多いと指摘されています。本来の金融教育は、お金や金融の仕組みを理解し、自分の暮らしや社会のあり方について考えることを目的としています。しかし、多くの親は「不安ビジネス」に取り込まれ、金融商品や教材の販売に利用されています。
橘さんは、このような状況を憂慮し、本当に必要なのは「合理性」を身につけることだと主張します。合理的に考えることができれば、お金だけでなく、時間や人的資本も効果的に活用できるようになります。
人生という「リアルなゲーム」の攻略法
橘さんの著書は、人生を「リアルなゲーム」と捉え、その攻略法を親子で学ぶことを提案しています。以下は、その主な内容です:
- ステージ1:なにかを選べば、別のなにかをあきらめなければならない —— 選択の重要性とその結果について。
- ステージ2:お金はどのように増えていくのか —— お金の増やし方とその仕組み。
- ステージ3:楽しいことはすぐに慣れてしまう —— 幸福度の持続性について。
- ステージ4:人生で大事なことはすべてギャンブルが教えてくれる —— リスクとリターンのバランス。
- ステージ5:時間には値段がある —— 時間の価値とその活用方法。
- ステージ6:市場でお金を生み出すには —— 市場の仕組みとお金の流れ。
- ステージ7:はたらくってどういうこと? —— 労働の意義とその価値。
- ステージ8:ハックする —— 人生を効率的に生きるためのテクニック。
- 特別ステージ:人生で役に立つ7つの法則 —— 人生を豊かにするための法則。
結論
橘玲さんの『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』は、単なるお金の教育を超えた、人生全体を考えるための指南書です。合理的に考え、幸福度を最大化することが、現代社会を生き抜くための強力な武器となります。この本を読むことで、親子で一緒に人生という「リアルなゲーム」の攻略法を学び、より豊かな人生を築くことができるでしょう。
あなたは、どのステージに最も興味を持ちましたか? ぜひコメントで教えてください。
筆者はアメリカから輸入されたコーチングの技術を学び、それを企業の管理職に教えている。
読み進めると「ん?」と感じる点もあった。例えば筆者が顧客である企業の対応に不満を述べる。「水も準備していない・・」
これを読んだ担当者はどう思うのだろうかと心配せずにはいられない。
また、アメリカ人(筆者の指導者だが)はメールの反応が非常にイイと誉める。
数日前にこれを読んでいる私としては苦笑い。
「確認の上、再度明日電話する」ということに、、、。電話番号を言わされて(週末、購入フォームに書いたって、、、、)、向こうが「では、ミスター、また明日連絡します」と言って電話をきろうとするので「ちょっと、待ってくれ」と私。
私「念のために名前をうかがっていいですか。」
クリス「はい、クリスといいます」
私「あぁ、クリス君ね、ちょっと確認したいことがあるけどいいかな」
クリス「もちろんです、ミスター」
私「君はこれから倉庫に電話をして、納期を確認して私に明日電話をくれるんだよね」
クリス「そのとおりです、ミスター」
私「ありがとう、でも倉庫に電話をしても納期がわからないことがあるかもしれない、その場合は納期がわからなかったということを連絡して欲しい」
クリス「・・・」
私「すなわち、納期が分かっても連絡、分からなくても連絡、何れにしても君は私に必ず明日電話をするんだ。いいよね、クリス君」
と強めにプッシュする私。数秒の沈黙が流れてクリス君の口からついに出た言葉は、、、。
クリス「はい、ミスター。分かりました、、、。ちなみに、もう一度電話番号を教えて貰ってもよいでしょうか?」
人間を4つのタイプに分けてそれに応じて対応を変える、という点はなるほどと思ったが、どれも中心に近い、私のような場合はどうすればいいのだろう。
コンサルティングを受けるしかないってことですかね・・
筆者は株で大きな失敗をし、東日本大震災で仕事も失ってしまう。
住宅ローン返済のため、妻と子供の生活のため、高給の高級ソープのボーイの職に就くのだが・・
ソープランドで働いた経験を書いたノンフィクション。
ソープランドと言えば、風俗の王様と言われる。しかも筆者が勤めたのは東京吉原の高級店である。総額8万円の店だ。
内情は休みが月に3日しかなく、身体を使う肉体労働。先輩からいびられ精神的にも参ってしまう。
しかし、妻と子供の生活のため、必死に仕事を続ける。
女の子が店から風呂つきの部屋を借り、従業員として部屋を管理する。そこに男が入浴しに来る。そしてたまたま自由恋愛が発生し、男と女の関係になる・・というのがソープランドの建前だ。
筆者がどん底の生活の中で読んだのは「成功本」。
実直に「ツイてる」と言い続けるも先が見えない。
自分もこれに近い経験があるのでリアルに感じた。
日本で手段を選ばなければ生きる道はあるのだと思う。
プロジェクトとは何だろうか?
テキストにはこう書かれている。
特定の目標、目的を達成するために行われる一連の活動で、開始、中間、終了の段階を明確に特定できるもの
(クリティカルチェーン P.36)
それがプロジェクト。
つまり、恐らくほとんどの仕事がプロジェクトであり、仕事の経験があるなら大抵の人は何らかのプロジェクトを経験している。
仕事の進め方は様々だが、自分独りで完結する仕事は少ない。
多くの仕事が自分ではコントロールが難しい他者を介して行われることは少なくないだろう。
しかし、その仕事が自分の担当である場合には、その仕事をマネジメントする必要がある。
そんな時に役に立つのが、プロジェクトマネジメントの手法である。
プロジェクトも一つならいいが、多くが同時進行で、かつそれぞれ数多のタスクが伴う場合は有効な手法で管理しなければとても管理できるものではない。
プロジェクトに人員を追加することは、プロジェクトをかえって遅れさせがちだ。開発者間の可能な連携な数はグループの大きさに対して指数的に増大する。グループが大きくなればなるほど、スタッフは各ソフトウェアがどう協調すべきかを話し合うミーティングにより多くの時間をとられ、意図しなかった相互作用から生まれるバグも増えていく。
幸いなことに、このプロセスは逆方向にも動くんだ。グループが小さくなればなるほど、ソフトウェアの開発効率は指数的に増大する。Viawebで、プログラマがミーティングというものをしたことがあったか、思い出せない。昼食での会話以上に話し合わなければならないことを抱えていたことなんてなかった。
(ハッカーと画家 P.75)
確かに社内ですら、それぞれの人員・立場の意思統一に多くの時間と労力を割いている。
色々なことを調査し、分析し、報告書にまとめ、日本風に言えば根回しした上に、長い会議で合意を取り付けなければならない。
その結果問題が起きれば責任は「会議」ということになるのだが、結局は責任逃れのための時間稼ぎなのだ。
私は海外で働いていた時に「なぜ日本側は意思決定するのにこんなに時間がかかるのだろう?」といつも不思議に思っていた。
エリヤフ ゴールドラット,三本木 亮 ダイヤモンド社 2003-10-31
ビジネスや会社経営は民主主義では成り立たない。トップの判断で業績は良くも悪くもなる。多くの人が同意する意見が必ずしも正しいとは限らない。間違った上に判断が遅くなれば、過ぎ去った時間はどうやっても取り戻すことはできない。
それならば、必要なだけの人数で素早く意思決定すべきではないのか。
新幹線経営の問題とは?
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