アップルはなぜ強いのか。
iPhoneってボタンが少ない。よく使うのは1つか2つ。
それに引き換え日本のテレビのリモコンの複雑さときたら!
そして間違いなく売れているのは技術に優れた日本製品ではなく、アップルのiPhoneの方である。
「朝陽不犯ども残星光を奪る」と言うが、ジョブス一人で世界最強の技術と製造を誇る日本企業が蹴散らされてしまったように思えてくる。
ここではアップルの何が他(日本企業)と違うのか、様々な意見を見てみよう。
マーケット・インとは「マーケット=市場」に合わせた、商売のやりかた。マーケット分析をして「消費者のニーズ」に合わせたもの作りをする、ということだ。
プロダクト・アウトとは「プロダクト=商品」を市場に問う、商売のやりかた。独自の企画や技術などを、マーケットに対して「どうだ!」と勝負する、ということだ。
アップルのジョブスは完全な「プロダクト・アウト」の人間だ。市場に合わせようなんて気はほとんどない。「自分たちが市場を作っていくのだ」という精神である。
なぜAppleはSonyになれたのか?
どれほどAppleが–昔日の–Sonyになりたかったのか、どれほどJobsがAppleをSonyにしたかったのかの証拠はいくらでもある。盛田昭夫の死を悼むJobsの姿は、そのほんの一例に過ぎない。
なぜ今のAppleはかつてのSonyになり、そして今のSonyはかつてのAppleになってしまったのか。
私の答えは、こうだ。個人が利用する製品を個人に売り、買った本人から代価を得ているから。
まずは誰を顧客にするか決めること。それが決まらないことには、どんな人員配置が適切かなんてわかるわけがない。
アップルの強さは、単にデザインやジョブズの現実歪曲空間だけにあるのではない。柔軟な雇用関係のもとに、「いかに製造コストを下げるか」「どこまで在庫を減らせるか」「どうやって優秀なソフトウェア・エンジニアを雇うか」に常に目を光らせ、「魅力的な製品を安く」作る事に最適化している点にある。
日本の家電メーカーは、未だに終身雇用制の呪縛に縛られているため、工場の閉鎖も簡単にはできないし、技術者の入れ替えもままならない。それどころか、コスト削減のために新卒の採用を減らしているため、平均年齢が40才を超えている。今までソフトウェアを軽視してゼネコン・スタイルで開発をして来たために、社内にはソフトウェアが自分で書けるエンジニアはほとんどおらず、自分でソフトウェアも書けないくせに、給料だけは高い「自称エンジニア」が仕様書だけ書いて下請けに丸投げしているのが現状だ。










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