我が社の事業部長には2000円の決裁権すらない
事業部と言えば、カンパニー制である。稲盛さんのアメーバ経営って奴だろう。
そのトップである事業部長は言わば社内の子会社の社長とも言える。
ところが驚くべきことに、我が社の事業部長にはわずか2000円の交通費の決裁権すらないのだ。
経理に「この領収書、事業部長では決済出来ないので役員の印鑑をもらって下さい」と言われた時に愕然とした。いくら小さい会社でもそれはないよね..
もちろん会社によって考え方が色々あるだろうからしょうがないのだけど、これってもっと単純な「権限と責任」の問題になるのではないか。
何も権限を与えず、手足を縛り、それで責任だけ負わせるというのはフェアじゃないっしょ。
事業部長に2000円の決裁権すら与えないと言うのなら、彼は何も決められないのではないか。全て上に許可を取らないと何もできない証拠である。それで良い仕事が出来るだろうか。
だったら初めから社長や役員が全て細かいところまで決めて、その下は全員ヒラでよくね?
もしそれがよい考えなら、思い切ってそれをしなさい。許可をもらうよりも、謝るほうが簡単だから。 by Grace Murray Hopper
プロ野球とかでもそうですよね。
厳しいプロスポーツの世界だって、1年くらいのチャンスは与えられるはずだ。
例え毎打席ホームランを打てなくても、シーズンを通して数十本のホームランを打てば問題ないだろう。
さて、「ホウレンソウ(報連相)」などと言って、よく上司が部下に求める文言がある。自分の解釈はこうだ。
・報告 → 結果を伝える(命令されていたことや発生したこと)
・連絡 → 予定を伝える(今後の見通しなど)
・相談 → 出来ないことや分からないことを伝える(助けや教え求める)
それと同じく、上が下にしなければならないことを自分なりにまとめて「メイエンカイ」と呼んでいる。
・命令 → 目的とゴールを示す
・援助 → 状況を確認し必要によってヘルプする
・解説 → 手段、方法、リソースを教える
このうちの「解説」だが、車輪の再発明にならないようにすでに試みて失敗した経験や良いと思われる具体的な方法を教えると同時に、与える権限を伝えなければならないと思う。
下の者が何をしてもいいのかをはっきりさせるのは上の役目だ。
さて、その時に「君には2000円の決済権も与えないよ」と言われた事業部長はどうするだろう? 絶望しかないよね。
一つ一つの結果だけでなく、ある程度の期間を通してのトータルの結果で見なければいけないんだと思います。
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