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生産管理の知識

2012 年 7 月 22 日 コメントをどうぞ コメント

生産管理とは何ぞや?
一言で言うなら、お客様の求める製品の「品質」「コスト」「納期」を理解し、それを達成するために、「人」「物」「設備・場所」「金」「方法」を最大限活用し、管理すること。
よって、様々な部門や人とやり取りしなければならず、ものづくりの中心となるべき管理と言える。
ここではその知識をまとめてみたい。

生産管理に関わりのある部署

・顧客(営業)
お客様の求める品質、コスト、納期を理解する。
・企画/設計/原価管理
どのような製品なのか理解する。
・製造
実際の製造を理解する。
・製造技術
製造方法を理解する。
・品質管理
品質を理解する。
・購買
製造に必要な材料や設備を理解する。
・人事
製造に必要な人を理解する。
・総務
製造に必要な場所を理解する。

生産管理の流れ

1)お客様(営業)の依頼に基づき、量産の計画を立てる。
必要な日数、必要な人員数、必要な材料、必要な設備や場所、必要な情報を確認し、計画する。

2)1の計画に基づき、関係部署と打ち合わせる。
人は足りるか? 必要な材料は間に合うか? 必要な設備や場所は確保できるか? 必要な情報は揃っているか? 工程に問題はないか?

3)2の打ち合わせで出た問題を解決する。解決できない場合はお客様と相談を経て、1の計画を変更し、再び打ち合わせる。

4)量産前確認会議を行う。
関係部署と量産前に2で決定したことが問題ないか最終的に確認を行う。

5)量産を行う。
実際に製造現場に立会い、製造に問題がないか確認する。問題がある場合は関係部署に確認し解決する。
また、数量的に計画通りの生産ができているかの確認を行う。

6)品質の確認を行う。
量産でできあがった最初の製品に品質上の問題がないか品質管理部門と確認する。問題なければ量産を続ける。
また、お客様と合意した品質基準に基づいて、出来上がった製品の必要な検品を行う。

7)出荷する。
5の数量的確認をふまえ、出荷の準備をする。
倉庫の確保や配送の準備を行い、お客様に出荷予定の案内を行う。
必要な数量が揃ったら出荷する。

8)フィードバックに対応する。
製品のクレームを受けたら、各部署と原因を確認し、対応を協議し、お客様に対処する。

生産スケジュールの立て方

生産管理における生産スケジュールは重要である。上記の流れもスケジュールを立てることが中心となっている。
一般に生産に必要な設備や場所などが大きく変わることはない。豆腐の工場でテレビを生産することはまずないからだ。
製品がどれくらいのスピードで出来るのか(人数*時間)を把握できれば必要な人数や日数が分かる。
製造に入る前に必要な材料が全て揃っておけば大きな問題はない。
ただ、現代の製品は材料の数や工程の数が複雑化しており、簡単に計画どおり進まない。例えば、材料が一つでも欠けると、スケジュール全体に大きな影響を与える。
各材料のリードタイムを理解し、材料が入ってない段階で製造が始まることもある。
お客様の厳しい納期要求に答えるためにこのような生産スケジュールが立てられた製造現場が多い。

一般的な生産スケジュールの立て方を考えてみよう。
1)お客様の求める納期を確認する。
[出荷の日付が決まる]基本的にこれは動かせない。

2)製品製造に必要な時間を確認する。1人で、あるいは1チームで1時間にどれだけ製造できるか?
[製造能力/時の確認]

3)他の製品の生産スケジュールを確認し人が何人確保できるか確認する。
[使える人員数の確認]
同時にその人が確保できる時間の確認を行う。
[人員の使える時間の確認]
人数*時間=製造能力である。

4)3の結果により、人員の増減、製造時間の増減(残業)を行う。必要によっては1の再調整が必要である。

5)必要な材料の入荷予定を確認する。4のスケジュールより前に材料が揃うか?
[材料納期の確認]

6)5の結果により、必要によっては1の再調整が必要である。
[スケジュールの再調整]
・ないと全く製造できない材料であれば4の再調整が必要
・なくても途中まで製造できる材料であれば製造工程のスケジュールを確認
・前倒しで材料入荷はできないかの確認

7)生産スケジュールの周知を行う。
各部署に決まったスケジュールを周知させる。
[スケジュールの決定]

8)製造開始後の確認を行う。
実際の製造に応じてスケジュール全体の再調整が必要になる。
[スケジュールの再調整]

最後に

生産管理と言っても、やり方は色々ある。
トヨタのカンバン方式やセル生産方式が有名である。これらは一時もてはやされたが、それが必ずしもベストとは限らない。
消費者の多様なニーズに応えられなくなったメーカーがカンバン方式やセル方式で対応して来たとも言える。
一般の製造業で言えば、同じ商品を大量の人間で作り続けた方が圧倒的に効率は高い。効率が高いというのは品質が高い製品をより速く作れるということである。
iPhoneで考えてみると、世界同一の製品を何千万台と製造するのだ。ある意味古典的な大量生産方式であり、カンバンもセルも関係ない世界である。だが、効率は最高だろう。
日本式のカンバン方式やセル方式によって、日本の製造業はわが世の春を謳歌して来た。しかし、時代は、生産管理はいまだ混沌としているのだ。
つまり、何がベスト、というのは無くなってしまった。

最初にも書いたが、従来の生産管理の考え方は、「人」「物」「設備・場所」「金」「方法」を使って、「品質」「コスト」「納期」を最大化することだった。
しかし、「品質」「コスト」「納期」がどれだけ良くても、物が売れるとは限らない世の中になったのである。
逆に言えば、売れる物さえ開発できれば、古典的な大量生産でも全く問題がないのである。
例えば、自動車において電気化された場合、部品点数が減り、製造が容易になると言われている。部品が減れば、工程も減るし、スケジュール管理も簡単になる。自動車製造における生産管理が簡単になれば、日本の自動車製造業の強みである生産管理の意義が薄れるだろう。

生産管理というのが、いわば日本の生命線だった。しかし、時代が変わって、生産管理は下に見られるようになっている。
今や中国人が管理しても、アメリカ人が管理しても、日本人が管理しても大差がなくなって来ているのだ。差がつく部分は製品のブランドや魅力、デザインなどになってしまった。
ただ、全ての企業がAppleになれるわけではない。小さくも素晴らしい製品を作る企業において、生産管理はやはり重要である。
生産管理が既存の部署を越え、デザイン設計やブランド作りにまで上り詰めた時、その時こそ最強の生産管理になるのではないかと思う。

参考サイト

http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/2104/seikan.htm
http://www.sk-seisan.com

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